新卒採用が順調に進んでいますが、どのような点を意識して採用したのかを教えてください。昨今は大学生の間からビジネスに関わる人材が増えており、優秀な学生の取り合いは避けられないと思っています。
おっしゃるとおり、今までは会社が人を選ぶような時代でしたが、今は人が会社を選ぶ時代になったと感じます。若手であればあるほど、会社という組織の箱がその人にどのようなメリットを与えられるかを重要視するようになってきました。
例えば、会社が人を成長させ、成長する過程で会社の業績が上がり、会社の業績が上がると利益が出て、社員の給料もどんどん上がるというように、ステークホルダー全員がハッピーになるほうに向かわせることは非常に大事だと考えています。特に優秀な学生にとって、そのようなメリットは非常に大切になってきています。
このメリットを徹底的に提供するために私が最も意識していることは、裁量権です。どこにいたかよりも何をしてきたかが評価される時代になってきています。
大企業の場合はやはり上のポストにベテラン層が居続けるがゆえに、席が空かずになかなかチャンスが回ってこないということがあります。その表面積を大きくさせることを重要視し、そのためホールディングスという体制に変更しました。
実際に当社グループでは優秀な新卒のメンバーが、買収した会社の子会社の社長になるという事例があります。このようにポジションが人を育てることを意識し、裁量権を広く与えることにより、優秀な学生の採用を積極的に行っています。