飲食店側が魚ポチを採用しない理由は何がメインでしょうか。例えば、自分で市場で目利きがしたい飲食店が、根強く多いなどでしょうか。
まず初めに魚ポチを利用していただくお客様が、今までどういう仕入れをしていたのかをお話しさせていただくとイメージが湧きやすいかもしれないので、お伝えさせていただきます。
大きく二つありまして、一つは、まず市場に今まで足を運んで目利きをして買われていた方が、魚ポチに乗り換えていただくケースです。これは一つの要素としては、まず築地から豊洲に移転をして利便性が悪くなった要素が 1 点あります。 さらに、市場に買いに行くには朝 4 時とかに起きなくてはいけない。朝 4 時に起きて、市場の中を 1 時間ぐらいぐるっと回って、目利きをして買っていくという、それなりに体に負荷がかかります。そういったお客様が魚ポチを使っていただく場合、初めはややおっかなびっくり使っていただいているイメージです。本当にインターネットで、自分が今まで目利きしたような商品が届くのかということでご利用いただいて、その目利きに合うような、ご自身で今まで見たようなものと近いものが届いたという体験をされたお客様は継続して使っていただくんですね。これはコアグロース戦略で、商品が増えたときにお客様のニーズに合う商品を提供する重要さでお伝えしたのが、まさにそこに合致するのですけれども、自分がイメージしていた商品が届かないケースがあると、それはインターネットだとやはり信用できないのだということで、自己の目利きに戻っていってしまうことは起こり得る可能性はあると思っています。
今、私がお伝えした魚ポチを使う理由の一つ目、裏を返すとご質問の答えになるかなと思うのですが、われわれがしっかりオンボーディングができなかったことであったり、もしくはサイト上で適切な商品を提示できていなかったりすると、到着した商品に対して不満を持たれて、そこから離脱されることは起こり得るんではないかなと思っています。
もう一つ、魚ポチを使う理由です。魚ポチを使っているお客様が以前どうしていたかは、市場まで来ることが不可能な距離にいるお客様は、近隣のスーパーマーケットなどで仕入れをされているケースは実は多くあったりします。その場合、小売価格で魚を買われていて、しかも商品数としても選択肢が実はそんなに多くないところから、魚ポチを見ていただきますと卸売価格で買えて、かつ SKU が非常に多いところがメリットとしてご利用いただく動機になっていると思います。金額的には、配送料をいただいたとしてもスーパーで買っていただくよりもメリットがあるということでご利用は継続していただいていると思います。ちなみに、先ほど 1 点目で申し上げた、今まで市場で買っていた方が魚ポチを使う場合に関しては、価格的なメリットは市場とほぼ同等ですので、安いから使うということにはなっていないかなと思います。朝起きて交通費を払って、手間を掛けて市場まで行くというその負担分が実質のコストとして見ていただいて、魚ポチを使っていただけているのかなと思います。