質問

築古ビルの再生の場合、エレベーターや水回りなど、根本的な修繕が必要なものは対象外になるのでしょうか? 築古とはどの程度の物件を指しているのでしょうか?(日本の築古ビルは品質が低いものも多いため、かえって建て替えたほうがいいとも聞きます)

回答

まず、日本ではビルがきちんと作られたかどうかに関わらず、税制上の法定耐用年数が50年と決まっています。そのため、50年経つと価値がゼロになるようなことがあります。ただし、コンクリートを調べると、例えば築50年の建物があと何年もつかという検査を行うのですが、きちんと作っている建物では、あと30年、20年もつというものが出てきます。したがって、建物は建て方や長い期間の維持管理の仕方によって、品質がまったく変わってしまうということがあります。私たちの物件は築何年くらいが多いのかというと、平均30年くらいだと思っています。一般的に築古とは何年かというと2つあり、1つは20年という軸があります。これはエレベーターやエアコンなどの耐用年数が終わる時で、この段階で大きな改装を行わなければいけないということがあります。そこでオーナーは壊すのか、大規模リニューアルを行うのか迷うところです。 もう1つは築45年、46年くらいで、これは旧耐震・新耐震です。やはり新耐震ビルか旧耐震ビルかというのは、資産価値も大きく変わるため、そこで迷うということがあります。品質面は先ほどお話ししたように、もともとどのような作り方なのか、どのようなメンテナンスを行っているのかで変わってきます。そのため、本当にビルによりけりで、同じ築50年のものを仕入れても、直すために1坪100万円かかったり、1坪20万円で直すことができたりします。それが、目利きというのも面白いところではありますね。

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