企業体としての御社をSIerとして捉えた場合、国内ではどのようなポジションになっていると認識されていますか? 規模の面、質の面での評価をお願いします。
当社は今、非常に評価していただいていると思います。少し長くなりますが、その理由についてご説明します。
コロナ禍により「DX」という言葉が非常に盛んになりました。それから今までのDXは、社内の工数管理などのDXがメインでした。最近になってやっと、ユーザー向けのサービス、つまりサービスプロバイダー側がDXをしっかり進めていくかたちに変わってきました。
例えば、トヨタをはじめとする自動車業界では、今まではハードのシステムしか持っていませんでした。しかし現在は、テスラのような会社が市場を牽引し、自動車の真ん中にディスプレイが置かれ、自社アプリやWebシステムと連動するハードが非常に多く作られています。
既存のSIerは基幹システム寄りで、Webを伴わないようなシステムを強みとしていたため、Webシステムに関するソリューションやケイパビリティはあまり持っていませんでした。対して、当社はそれらを持っているというところが、まず大きな強みになっています。
また、今までの上流領域の戦略コンサルは、国内ではほとんどが外資系企業でした。アクセンチュア、マッキンゼー、ボストンコンサルティンググループなど、さまざまな外資系企業は本国の税金もかかるため、フィーを多めに取るのは事実です。また、下流工程の開発に関してのソリューションを持っていないため、2次請け、3次請けに流す前提でフィーを取るかたちになっています。
当グループ会社で上流領域を担当するYellowstone Consulting社は、マッキンゼーに出向するような人材が立ち上げています。そのため、上流から下流まで一気通貫で関われることが1つの強みであり、企業からは質も含めて高い評価をいただいています。