法人向けの広告の話がありましたが、確かにこれまでにあまり見たことがありませんでした。今まで法人向けの広告を行わなかったのはなぜでしょうか?
ストレートに言いますと、経営戦略として、営業のリソース強化をまったくしてきませんでした。なぜかと言いますと、ビジネスを始めた時に人材会社のほとんどが営業会社で、ITエンジニアから見たときに、その企業風土が嫌がられるようなところもありました。
現在もですが、当時は非常に売り手市場で、エンジニアに信頼してもらい、話しやすいコンサルタントがいることは非常に大事だと思っていました。エンジニアさえ集めてくれば、顧客側から来るだろうと思っていました。事実、我々がそういった戦略からエンジニアを集めたことで、本当に毎日のようにエンジニアに困っているお客さまから問い合わせをいただきました。
そしていただいたお話をすぐに案件化するわけではなく、エンジニアが案件を受けて喜ぶかまで、しっかりと考えたうえで受けてきた背景があります。エンジニアの働く上での優先順位は、人それぞれでした。主に「今までに比べて収入を上げたい」「完全リモートで働きたい」「スキルアップしたい」といった3つの軸があります。
「お金さえ高ければいい」「お金はいらないから、親の介護のため完全リモートがいい」など、人によってバランスを考慮し案件を選びます。特に国内情勢が非常にインフレに進む中で直近の数年間は、生活に直結してきているため、単価の高い案件を求める傾向があります。
単価の高い案件は、基本的には大手企業にあります。大手企業は待っていても来るわけではないため、しっかり営業していかないといけないと思っています。そのため、法人向けの具体的な広告よりも、今は展示会などへの出展や、紹介のソーシングを高めるなど、そのような部分に投資をしています。